年収600万円でも貯金ゼロ。家計赤字が悪化する家計改善NG行動
ネットで検索して自分なりに改善は、赤字家計ではかなり危険
家計簿歴35になった家計簿FP(ファイナンシャルプランナー)のおおきです。
年収600万円以上世帯の赤字家計家計改善が主な相談業務です。
え?
年収600万円以上世帯でも家計は赤字?と驚かれますでしょうか。
赤字になる家計の特徴として、年収はさほど関係がありません。
家計を管理していくのに大事なスキルは支出力です。
今回は、赤字家計脱出にネット検索は有効か否かを考えていきましょう。
赤字家計は黒字家計の逆の動きをする傾向があります。
自己流赤字家計改善の家計悪化リスク
赤字家計を収支トントン、さらに貯め家計へ改善するには、手順に気を付けなければならないケースが多々あります。
赤字家計と一口に言ってもその中身は様々です。
・ボーナスで毎月の赤字を補填しきれなくて貯蓄も切り崩している
・クレジットカードを使用して自転車操業に陥っている
・複数社から借り入れがある
貯蓄を切り崩して赤字補填をしている家計よりも、借り入れのある家計は慎重に改善手順を運ばなければなりません。
このような状態の家計がネット検索してあれこれ自分でやってみる行為は、リスキーであると言えます。
なぜなら一手間違うと、手札がなくなる危険性を伴うからです。
しかし、家計ってイコール生活そのものだから、自分で何とか考えてどうにかなると思ってしまうタイプのものなんですよね。
今はネットで手軽に各種情報にアクセスできますしね。
赤字家計の改善には手順があります。
ネット情報の信ぴょう性の問題
スマホの爆発的普及で各種情報に手軽にアクセスできるようになりました。
ネット検索は便利です。
確かに便利。
しかし、アクセスしたその記事はだれが書いたものであるのかという信頼性の問題があります。
手軽に誰もが発信者になれる時代だからこそ、ネットの利用は気を付けて行いたいところ。
簡単に言えば、ど素人が書いている正確でない内容の記事が山のようにあるからです。
専門以外の内容だと信用していいのか否かさっぱり見わけがつきません。
さらに、企業側が意図して提供している情報も見分けないとなりません。
受け手と送り手のレベルは同一ではない
受け手の問題もあります。
確かな情報にアクセスできたとしても、書き手と受け手が同じレベルであることはまずないでしょう。
すると、聞きかじったという状態が生じえます。
もしくは、自分なりに誤解釈してしまう恐れ。
その情報が実は奥深かったとしても、表面上だけをさらっと受け取ってしまうこともあるでしょう。
情報解読・解釈力の問題です。
ネットだけでなく、口頭でも相手に何かを伝えるという作業はとても大変です。
完全なきれいな円を投げても、受け取った側では三角に見えていることが普通です。
赤字家計で先取り貯金を行うA子さん
わかりやすいお金の流れを作りましょう
借入額が増えすぎて毎月の返済で家計が回らない世帯年収600万円以上のA子さんの事例をご紹介しましょう。
A子さんは毎月の赤字分を貯蓄の切り崩しで賄っていました。
どうにかして家計を改善しようと思い、ネットでマネー記事をつまみ食いしていました。
貯蓄を取り崩している恐怖から逃れるような情報がヒットし、それを早速実践。
A子さんがたどり着いた方法は、先取り貯金を行うというものでした。
その結果、資金移動が複雑になり家計を把握することができなくなりました。
もっと悪化してしまったわけです。
目先の支払いをこなすことで、A子さんは毎日目いっぱいになりました。
貯蓄が底をついてからは、借り入れを行って不足分を補っていました。
ネット検索の果てに家計赤字が拡大
A子さんのようにネットで検索して家計を何とかしようと頑張った人も弊所に相談に来られます。
何とかしようとしたけれども出来なくて、行き詰ってしまうからです。
このようなケースは、適当にこれかな?と思った情報を上っ面でパッチワークのごとくつなぎ合わせて家計改善を行ってしまうため、逆に家計を悪化させてしまっています。
ご自身の行う打つ手が、ほとんど裏手になってしまっているのです。
何もしないで来所してくれた方が改善のカード多かったよね。
そんなケースです。
増えてますよね。
家計管理の基本という土台がないと、道をそれだしたときに修正するすべがありません。
戻るべき基本はとても大切です。
行き詰る前に専門家にご相談を
繰り返しになりますが、家計が危機的状態にある場合は、ネット検索で解決策らしきものを得て自分で行うのは危険です。
一手間違えると、次の有効な手が打てなくなることがあるからです。
家計改善はスピードが必要な部分とじっくりと行う部分もあります。
順番を間違えるとやはりデメリットを生じることがあります。
取り返しがつけばいいのですが、行き詰ることもあります。
脅しているわけではありません。
貯蓄も底をつきそうな赤字家計の改善は慎重に行うべきものだということです。
まず、お近くで信用のできる家計相談先を探してください。
できれば、赤字家計の改善実績のあるところがベストですね。
2,3件回ってもいいでしょう。
専門家のご提案に納得したら、腰を据えて家計の改善を試みてください。
深刻な赤字ではない家計は、基本的な家計設計をご参考にしてください。
家計簿を学ぶ講座(2級)