先取り貯金はいくら?家計に無理のない金額からスタートで大丈夫?
誤解の多い先取り貯金
家計簿歴35年の家計簿FP(ファイナンシャルプランナ)おおきです。
先取り貯金は貯蓄の王道手法です。
が、意外とうまく活用されていないようです。
先取り貯金のお悩みのトップは、毎月いくらに金額を設定するかです。
今回は、先取り貯金の金額設定について、考えていきたいと思います。
目 次
先取り貯金は無理のない金額からでいいの?
「先取り貯金」を推奨しているファイナンシャルプランナーは多いものです。
お金を貯めるのであれば、私も、先取り貯金に賛成です。
しかし、よく目にするような
「無理のない金額から始めましょう」
とか、
「1万円からまずは始めましょう」
という記事には賛成しません。
貯金癖を付けたいのであれば、それでもいいでしょう。
ただ、その金額の貯金をして、将来設計が可能かといえばNOなんです。
先取り貯金を何のために行うのか?
ここを明確にするとおのずと先取り貯金額が決まってきます。
教育費を先取り貯金で効率よくためる方法はこちらをご参照ください。
先取り貯金の定義を明確にする
私は、「先取り貯金」を「将来のイベントを実行するための準備」と定義しています。
そのため、前述したように適当な金額を貯金していては、叶えたいイベントが叶えられるか疑問です。
5年後に150万円の車を買いたいとし、仮に毎月1万円ずつ貯金を始めたとしましょう。
月1万円にしたのは、家計から捻出できる可能な限りの金額だった。
と、ここでは想定します。
頑張って行った先取り貯金。
しかし、5年後までに用意できる金額は60万円でしかありません。
1万円×12カ月×5年=60万円
これでは90万円分購入資金が不足してしまうのです。
夢をかなえるための先取り貯金
購入資金が大きく足りない。
このような場合どうしたらいいでしょうか。
車の購入をあきらめますか?
予算内の中古車を探しますか?
それとも、
カーローンを組みますか?
将来のイベントを叶えるために実行していくのが「先取り貯金」とすれば、叶えられるように「計画」を立てなければなりません。
車を購入できるよう、計画的に貯蓄を行うのです。
先取り貯金のキーワードは逆算
計画的にというと、面倒くさそう、難しそうというイメージが先行して腰が引けてしまうかもしれませんね。
しかし、大丈夫。
簡単な計算で計画が立てられます。
さらに、一度この方法をマスターすれば、勉強計画などほかの事象にも適用でき大変便利です。
その方法とは、逆算による計画細分化です。
キーワードは「逆算」です。
先ほどの例で考えていきましょう。
5年後の150万円を準備するためには、毎月いくら貯金していけばいいのか考えるのです。
150万円÷60カ月=2万5千円
毎月2万5千円貯金していけば、5年後に150万円の車用貯金があることになります。
と、いうことは、毎月先取り貯金としていく金額は2万5千円なのです。
(※ここでは、そのほかに叶えたいイベントがないとします)
先取り貯金成功の秘訣は将来を見つめること
先取り貯金を成功させるためには逆算と書きました。
これは、叶えたい未来から今へ戻ってくる作業です。
5年後の車購入費用150万が先です。
ここから今へ戻って、「じゃあ、5年で貯めるためには、何をするの?」と考えることです。
150万円を60カ月(5年)で割ればひと月に貯める金額が割り出せましたね。
一方、今から未来を見てしまうと例でみたように先取り貯金の金額も曖昧になってしまいます。
ムリのない金額という発想は、今から将来を見る視点から発せられているのです。
先取り貯金は自分で夢をかなえるための方法
先取り貯金とは、貯金の練習なんかではなく、将来のイベントを実行するための計画貯金なのです。
先取り貯金の意味合いについて、多くのファイナンシャルプランナー達も上手く使えていない部分です。
そもそも短い人生で、収入も減少している中で「貯金の練習」など悠長なことを言っている時間などありません。
練習しているうちに、叶えたい夢はどんどん逃げていってしまいます。
手に入れたい未来は逆算思考です。
ぜひ、計画を立てて、夢を実現してください。
先取り貯金を行うときの家計簿の書き方