教育費はいくら貯めればいい?学資保険と児童手当で15歳までに400万円貯める
教育費はいくら必要?準備は早めのスタートが正解
家計簿歴35年の家計簿FP(ファイナンシャルプランナー)おおきです。
大学進学率が過去最高というデータに反して、大学資金の準備をしていない家計が増えているような気がします。
短期間に多額の費用を要するのが大学費用です。
早い段階から貯蓄していかないと、貯めるのが大変です。
そこで今回は、教育費を貯めていく時期と方法について考えてみたいと思います。
目 次
2人に一人が大学進学時代
大学進学率が50%を超えているということは、2人に一人は大学進学しているというデータになります。
文部科学省発表の学校基本調査によれば、大学進学率は過去最高の53.7%。
短大進学率を加味すれば、58.1%です。
今後も上昇傾向にあるといえるでしょう。
幼少期のママさんの多くは、わが子の進学に関して想定をしていない傾向がみられます。
そのため、教育費の準備をしていない方は珍しくありません。
※ここでは教育費は大学進学費用と定義します。
計画的に準備できるのが教育費の利点
「うちの子大学に行くのでしょうか?」
と、幼少期のママさんから家計相談時に聞かれることもしばしばあります。
筆者には、その質問に当然ながらお答えすることはできません。
言えることは、備えておけば安心ですよね。ということでしょうか。
教育費の準備をしておいて困ることはない
大学へ進学するか否かは幼少期には判断付きませんが、準備しておいて困ることはありません。
準備はしたものの教育費として使用しなければ、子供の結婚資金援助に充ててもいいでしょう。
ご自身の老後の貯蓄に加算してもいいでしょう。
逆に、教育費の準備がない場合は、困ったことになります。
すぐに多額のお金を用意することは難しいからです。
大学直前時期に大学用のお金が必要だと感じる
大学進学が間近に迫ってくると、ようやくお金の必要性も実感できてきます。
目の前に来ないと、なかなか現実的に捉えることが難しいようです。
しかし、直前になってから大学資金を一気に確保できる家計はわずかでしょう。
早いうちから少しずつ準備しておきたいところです。
大学入学前に100万円くらい
大学受験のタイプにもよりますが、AOや推薦であれば入学前にかかる費用は抑えることが可能です。
受験をする場合は、塾代、受験料、参考書籍(いわゆる赤本など)、抑え校の入学金などもろもろ必要になります。
何にどのくらいかけるかはご家庭の考えによるでしょうが、入学前の費用として100万円程度の準備があると慌てずに済みます。
大学費用は計画的に準備できる
教育費ほど計画的に準備できる資金はありません。
なぜなら、妊娠したときから、ある程度スケジュールが確定できるからです。
3月末から4月上旬の学年判断の微妙な出産日になるケースもありますが、それでも、誤差1年。
生まれた時から学校入学のタイムスケジュールが明確になります。
教育費は長期戦略で15歳までに貯めていく
子供に関するお金は、必要な時期が明確です。
一時にまとまったお金が必要になるのは入学時ですよね。
小学校入学、中学校入学、高校入学、大学入学。
まずは、年表を簡単でいいので作成されることをお勧めします。
各入学時にかかる費用を見積り、どのように準備しておくか考えておきましょう。
大学費用においては、18年間で貯めると思われがちですが、実は18年で貯めることは難しいものです。
なぜなら、高校進学時あたりから子供にかかる費用が増してきますから、家計は苦しくなりがちです。
中学校卒業まで、15歳ごろまでに準備しておくと、以降の家計負担を減らすことが可能です。
児童手当は全額教育費用貯蓄へ
どのようにお金を確保していけばいいのか?ですが、キーポイントは児童手当です。
児童手当を家計に組み込んで使ってしまわずに、別途貯蓄をしておくと、現行(2019年8月時点)では約200万円貯まります。
家計に加算して使ってしまっている人が多い児童手当。
こまめに貯金していくと、まとまった金額が準備できます。
この他に家計から毎月1万円貯蓄することができれば、15歳までに180万円貯まります。
ジジババにもらったお祝いなどをこまめに貯めて加算していくと、先の貯金と合わせて約200万円くらいにはなるかもしれませんね。
児童手当と合わせると、400万円準備できることになります。
学資保険は強制的に教育費が貯められる
児童手当(現行では200万円貯まります)のほかに月額1万程度積み立てるのであれば、銀行貯金よりも学資保険を利用するといいでしょう。
学資保険を利用する最大のメリットは、計画的どおりに資金の準備ができることです。
貯金を利用する場合、今月は苦しいからなどの理由で計画通りに貯めていくことができなくなる可能性があります。
スタート時には、そんなことはない!私はちゃんと貯めていく!と、思っていても、先々状況の変化によって対応がし切れないケースも出てこないとも言えません。
家計運営が苦しくなるときに真っ先にカットされていく部分は貯金です。
貯金する予定だったお金を生活費に充てていきます。
そのため、自分のさじ加減でコントロールできないように強制的に貯めていく方法が必要になるのです。
それには、学資保険は適しています。
学資保険の選び方
学資保険を選ぶときに気になるのは返戻率。
元本割れしないタイプを選んでください。
現在は低金利ですから、元本割れしなければいい、強制的に貯める方法として利用する。
こんな割り切り方でいいのかなと思います。
繰り返しになりますが、子供が高校性時代は家計支出がピークです。
できるだけ15歳までに払い終えるようなプランで考えるといいでしょう。
ちなみに、条件によっては他の生命保険商品を利用してもいいかもしれません。
学資保険と児童手当の貯金はセットで教育費を準備する
家計の状況にもよりますが、学資保険と児童手当の貯金はなるべくセットで行ってください。
学資保険と児童手当をセットで行うことにより、万が一のリスクヘッジになります。
どういうことかというと、家計状況が悪化したケースを想定しています。
学資保険だけ、児童手当だけと、どちらか一方だけでは、生活費等が不足した場合に教育費が無くなってしまうからです。
想定していなかった私立高校進学による資金不足で学資保険を解約してあてた。
このようなケースでも、児童手当の貯金が残っていれば大学初年度の費用は賄うことができます。
児童手当だけで準備していた場合は、生活費が不足した場合に高い確率で取り崩されてしまいます。
後で補填すればいいよね。
まだ大学まで時間あるよね。
取り崩したものの補填できないケースをいくつも現場で見ています。
大学資金を準備しようと思うのであれば、学資保険と児童手当をセットで行うことがリスクヘッジに役立つことでしょう。
生活費に使ったお金は補填できません
教育費は時間をかけてコツコツ貯める
お金はすぐには貯まりません。
時間をかけて行うものですから、少しでも早いスタートが望まれます。
子供が生まれたら。
ではなく、妊娠が判明したら教育費の貯蓄をスタートしましょう。
家計簿を学ぶ講座(2級)