教育費(大学費用)の貯金がゼロ家計の驚くべき理由
教育費ゼロ。準備を行わない理由のダントツ1位
家計簿歴35年の家計簿FP(ファイナンシャルプランナー)おおきです。
大学の進学率は過去最高ですね。
とはいえ、収入が増えず大学資金の確保が大変だと感じる人は多いことでしょう。
家計が苦しくて教育費の用意ができない。
じつは、今回取り上げるのはこのうなケースではなく、教育費そのものを準備していない理由が他にある家計です。
すぐにお金は貯まりません。
必要な時に困らないよう、教育費の準備をどうすればいいのか考えていきたいと思います。
※予めお断りしておきます。
教育費の準備を行わない理由のダントツ1位のデーターは弊所の相談事例による母数の小さなものです。
教育費の目安
教育費と一概にとらえてしまうと、幅が広いので、ここでは大学の授業料と定義しましょう。
地域に通える大学がないなど一人暮らしの生活費を援助するケースもあるでしょうが、大学の授業料を教育費としますね。
入学金や施設負担金も教育費に入ります。
大学の授業料は、学校や学部でかなりばらつきがあります。
今は、便利ですよね。
ネットで授業料の確認ができる大学が多くあります。
法学部など同じ学部でも、学校によって金額がかなり異なることもあります。
何校か実際に検索してみるといいでしょう。
だいたい、文系私立大学で400万円~500万円くらいでしょうか。
教育費の目安と準備
子供手当を全額貯めておくと約200万円になりますから、半分くらいはなんとか準備可能です。
残りの200万円~300万円を0歳時からコツコツと15歳まで貯めていくと、均等割りで月額1万円~1万7千円。
生命保険商品や学資保険を利用して準備していくのが一般的でしょうかね。
教育費の準備は15歳までに行うのがベストです。
教育費を準備しない驚く理由
さて、この教育費ですが、弊所の家計相談では何も準備をしていないという人が少なくありません。
その理由のダントツ第一位が、「貯金するって考えてもいませんでした」。
教育費の貯められない理由は、生活が苦しくてかと思いきや、弊所での回答は、「考えていない」が、多くなっています。
まあ、そりゃ、考えていなければ、準備はあり得ないよね。
小さな子供を持つママさんに大学資金準備の話をすると、逆に、
「うちの子、大学へ行くんですか?」と、聞かれることもたびたびあります。
このお答えからするに、完全に考えていないということがようく分かります。
まだまだ子供が小さくて手一杯。
先のことは想像もつかないのかもしれません。
児童手当は貯蓄に回しましょう
大学資金の準備意識がない家計には、一つ疑問点が生じます。
それは、先に全額貯めたら200万円になるとご紹介した児童手当の使途です。
気になりますよね。
これは、予想通り、家計に全額が流れています。
生活費として消えているということです。
そこで、児童手当を貯蓄に利用できないか提案してみると、
「考えたこともありませんでした」という回答が返ってきます。
皆さん一律に同じ。
そう、子供のために大学資金を貯めておくと考えたことなけりゃ、貯蓄に回す必要もありませんよね。
そりゃそうだ。
大学の無償化が議論され、家計における教育費負担が問題視されていますよね。
確かに、教育費は家計にずっしりとのしかかる支出。
とはいえ、考えてこなかったために、大学進学直前にお金がない。という状態の家計が一定数あるということも現実です。
多額の教育費はすぐには貯められない
幼少期には考えられなかった大学進学も、子供の成長とともに現実味を帯びてきます。
大学へ行くかも?
お金必要かも?
気が付いた時にはすでに大学入学直前の高校生の時期だったりします。
一番子供にお金のかかる高校生時期に多額の大学費用を一気に貯めることは難しいといえるでしょう。
そのため、子供が生まれる前からコツコツと時間をかけて準備をしていくことが大事になります。
大学へ行くか否かを幼少期に考えられないというのであれば、いざ進路選択時においてお金で困ることのないように準備だけでもしておくといいでしょう。
自宅から通える範囲に大学がなければ、生活費も準備する必要がある
都市部であれば、大学時のコストは大学の授業料プラス交通費くらいの支出で済むでしょう。
一方、居住地が都市部でない場合は、子供の一人暮らしコストもかさみます。
教育費は、子供が生まれた時から支出時期が明確な費用です。
金額もある程度把握することができます。
計画的に貯蓄しやすい費目です。
今一度、教育費の準備を考えてみませんか。