ママ起業で借金を作らないための家計と経営のルール
ママ起業で借金を作らないための家計と経営のルール
家計簿歴35年の家計簿FP(ファイナンシャルプランナー)おおきです。
家計と個人事業は切り離すことができないため、経営を含めてご相談に応じています。
家計への影響が大きなママ起業は、借金家計に陥る特に大きなリスクをはらんでいます。
今回は、家計に及ぼすママ起業の注意点を取り上げて考えてみたいと思います。
目 次
ママ起業での借金は家計と経営のごっちゃ現象が問題
ママ起業に多く見受けられるのが、「ごっちゃ」現象。
商売のお金と生活のお金が一緒の財布になってしまい、黒字なのか赤字なのか。
経営と家計状態の把握ができません。
これは大変マズイ状態です。
複雑に絡み合ったお金の流れを早急に整理整頓していく作業が必要です。
しかし、この作業がママ起業の個人事業者にとっては、とても大きなハードルとなります。
整理できていたら自分でとっくに行っているものだからです。
商売のお金とおうちのお金は区別するのが経営のルール
結論からお伝えすると、商売のお金と生活のお金は別とします。
このようなイメージだとわかりやすいかもしれません。
八百屋のおじさんが、たばこ買うときにレジの千円札を一枚もって行っちゃう。
家で読んでる新聞の集金がお店に来たので、レジからお金を出して払った。
これは、お店のお金を生活に使ってしまっています。
しかし、日常的に行っているので、ご本人たちにとっては自然な流れなのです。
個人で商売をしていると、生活そのものが商売の一部のようになっていたりします。
このような感覚でいると、商売と生活のお金を分ける意味が分からなくなります。
商売が生活で、生活が商売なのですから。
商売と生活が混ざってしまうと、商売の赤字が生活に食い込んでいるのか、生活の赤字が商売に食い込んでいるのか、さっぱりわかりません。
このような状態になってしまうと、単独では家計の改善も事業の改善もできないのです。
ママ起業の収入はいくら?ママの給料を設定しよう
商売のお金とおうちのお金を区別するために、まずいの一番に行ってほしいのが、給料を設定することです。
個人事業者であれば、売上げから仕入れ、経費を差し引いた残りが収入です。
(納税資金等の確保も大事ですが、いったんおいておきましょう)
しかし、この計算を行うのは、ほとんどの人がおおむね年に一度です。
ママ起業では確定申告前に一年分の領収書を整理している人も見かけますが、これは完全にNGです。
一年間収支が分からないのではもはや商売ではありません。
商売も家計も黒字で回すことが大事です。
家計とママ起業のお金をきちんと分離して管理をします。
そのためには、給料を設定しましょう。
ママ起業の借金を作らない防波堤は給料
ママ起業からの毎月の給料を設定します。
例えば扶養控除内のパート代くらいは欲しいと思えば、毎月約8万円程度の給料が確保できない状態ではマズいのです。
給料収入が確保できないもしくは赤字運営である場合のリスクは、家計のお金を商売に流してしまうことです。
どうしてもママ起業の事業資金が足りない場合に、将来的にも家計に全く影響のないご自身の貯蓄を利用するのであれば問題ないでしょう。
しかし、子供の教育費の備えがなく、家計赤字も併発しているにもかかわらず、家計のお金をママの商売に使用してしまっている例はかなり多く見受けられます。
家計の蓄えがなく、ママ起業の資金に多額の借入を起こしているケースも珍しくありません。
大変リスキーな行為といえます。
ママ起業の事業も家計も記帳することが大事
不用意な借り入れを起こしてしまう原因はお金のことを把握していないからです。
ママ起業が赤字であるにもかかわらず、家計赤字だと勘違いして借り入れしているケースも見受けられます。
このような勘違いを起こさないためには、状況の把握が必要になるのです。
商売と家計はきちんと切り離して、それぞれお金の管理をする必要があります。
商売と家計をきちんと切り離して管理するためには、当然ですが記帳が必要です。
家計簿と帳簿。
給料でのやりくりは家計簿。
商売の記帳は帳簿。
どちらも入出金を記入するものです。
記帳なしでお金をコントロールすることはまず無理でしょう。
ママ起業を起こそうと考えたら会計を学ぶことをおすすめします。
どうしても記帳作業が苦手な方は、弊所にて記帳代行を行っておりますからお問い合わせください。