家計管理が苦手なら住宅ローンは固定金利!FPがすすめる理由
家計に不確定要素を持ち込まない
これから住宅ローンを組もうかとお考えであれば是非、ご一読ください。
固定金利を選ぶのか、変動金利を選ぶべきか
マイホーム購入の理由は様々ですね。
・子供が誕生して手狭になった
・リタイア後に戸建てからマンションへの買い替え
・生涯独身の可能性が高まったので、住居の確保
購入理由は様々なれど、ほとんどのケースで、住宅ローンを組むことになります。
返済額の違い
仮に3,000万円を借り入れて35年の返済としましょう。
35年間全期間固定金利であるフラット35を利用した場合は月返済は86,373円となります。
(2017年1月のフラット35金利 融資比率9割以下1.12%)
一方、変動金利を利用した場合毎月の返済額は79,544円です。
(2017年1月の大手金融機関変動金利の優遇金利例 0.625%)
月の支払い差額は、6,829円となります。
※フラット35利用による団体信用生命保険料は別途かかります。
上記比較すると、変動金利の方がお得に感じてしまいます。
しかし、変動金利で借入時に適用される金利は、(この場合0.625%)半年間です。
変動金利は金利が変わる
変動金利は、半年ごとに金利の見直しがあります。
毎月の返済額が一定である場合は、金利が変更になっていることも気が付きにくいものです。
金融機関からは、お知らせ(返済計画表)が届くのですが、金利の増減比較をする人はあまりいません。
金利が変わると、何が困るのか?
金利が変わるということは、返済している内容が変わるということです。
簡単にいえば、金利が上がれば、元金の減りがその分少なくなり、金利が下がれば、元金がその分減ります。
問題は、前者のほうです。
完済できないリスク
借り入れた金利が35年間続けば、毎月返済を行っていくことにより、35年後に完済することができます。
しかし、金利変動により、元金の減りが借入時の計算通りにいかなくなると、35年後に完済しきれなくなるケースもあり得ます。
金利の上昇幅によって、どの程度の残債が残るのかわかりません。
35年間、どの程度金利が動いていくのか予測することは不可能です。
家計管理が苦手なら、リスクを取らない
弊所に家計相談で訪れる人の多くは、借入金利のタイプと借入時の金利、現在の金利を把握していません。
わが家の住宅ローンがが固定金利であるのか変動金利であるのかわからないのです。
もちろん、変動金利と固定金利の違いも分からない人は珍しくありません。
返済計画表の見方も知りません。
送られてきても見てませんしね。
住宅購入時に、試算されたとおりにローンを組んだから、特に金利は気にしなかったといいます。
購入の決め手は住宅ローンの毎月の返済額
ローンを組むと決心した部分は、「毎月の返済額」。
その金額が払えるかどうかで、購入を決めたそうです。
と、いうことは、最初に提示された通りにローンは組むものの、やはり金利タイプはあまり重視されていない傾向にあると言えます。
返済計画表の見方もよく分からないということを鑑みると、借り入れ後は、借入時の返済額が口座から引き落とされていればそれ以外のことは気にしていないということです。
順調に返済していると、思っているということになります。
家計管理が苦手な家計の傾向
こういう傾向がみられるのは、家計管理の苦手な家計です。
金利変動をこまめにチェックしたり、金利上昇時でも対応できる家計を作っていたりということが苦手な家計は、わざわざ苦手な部分を家計に取り入れなくても良いのではないでしょうか。
先の例で、フラット35の1.12%の金利をご紹介していますが、固定金利でもこのように十分低金利です。
家計に不安な要素を組み込み、家計管理をわざわざ大変にしなくてもいいのではなかと思います。
しかし、家計管理が苦手ゆえに、逆張りを起こしてしまうことが多いのです。
変動金利を選択してしまうのです。
特に貯蓄ができない家計は固定金利を選択するべし
家計運営はイレギュラーな出来事をいかに少なくするかを意識していると管理しやすくなります。
家計にとってイレギュラーなことは、想定外の出費と言い換えてもいいでしょう。
これらがあると、思うように貯蓄ができず、また、必要に応じて貯蓄を取り崩すことになりかねません。
家計管理の苦手な人は、コントロールできる範囲が少ないので、なるべくわかりやすい家計を作ることが大事です。
そうなると、金利次第で返済計画の変わる恐れのある変動金利はそぐわないのです。
固定金利は何もしなくていい
固定金利は金利が変わりませんから、返済も住宅ローンを借り入れた最初にもらった返済計画表通りに進んでいきます。
35年返済で借り入れたのであれば、滞りなく返済していけば35年後には完済できます。
しかし、変動金利の場合は、金利上昇などが起こると、35年後に完済できない可能性もありえます。
残債が残るかもしれません。
そういうことを考えて、残債が残った場合の備えをしておこうとか、考えることは結構面倒くさいものです。
家計管理が苦手であれば、管理はシンプルが一番です。
住宅ローンでは固定金利が分かりやすいでしょう。
目先の返済額の違いだけで考えるのではなく、ご自身の家計管理能力とも合わせて選択していくといいでしょうね。
こちらもご参考にされてください。
家計管理が苦手な人の住宅ローンは固定金利がベスト