その節約は間違っているかも?貯蓄上手が食費の節約より気にすること

本当に節約すべきものは時間

家計簿歴35年の家計簿FP(ファイナンシャルプランナー)おおきです。

節約しているのにぜんぜん家計は楽にならない!

そうこぼす人は少なくありません。

節約効果が全く感じられないのでしたら、もしかして、節約しているつもり症候群に陥ってはいないでしょうか?

 

 

 

半額セールでクレープに1時間半待ちで食費を節約?

私の街にはクレープ屋は一軒しかありません。

いや、あるかもしれないけど、少なくとも知っているのはその一軒だけ。

定期的に全品半額セールを行うのですが、これがTDL(東京ディズニーランド)顔負けの待ち時間。

「ただいま分待ち」の、プラカードを見ても、まだ並ぶ。

先日通りすがった時は、なんと1時間分待ちでした。

節約したつもりが実は損してる?

単価500円程度の商品ですから、半額で250円ほどでしょう。

1時間30分並んで、半額のクレープをゲット出来れば確かに250円の節約になります。

しかし、もしその時間を労働に当てたとしたらどうなるでしょうか。

時給1,000円とすれば1.5時間で1,500円です。

この場合の経済的損失はいくらだと思いますか?

労働していれば得られるはずであったお金1,500円から使った金額250円を差し引いて1,250円ではありません。

労働していないので得られるはずのお金1,500円も得られず、さらにお金250円を使っているわけですから、損失は1,750円です。

お得な半額セールによって、実は損している事になるのです。

それなら、半額セール以外の日に、待ち時間なしで500円出して食べた方が逆にお得なわけです。

小銭を節約しながら時間を浪費

このような事は日常生活の中で頻繁に行われています。

TVやゲームはその代表格とも言えるでしょう。

私もかつては一日中ゲームをしていても飽きませんでした。

2時間のサスペンスドラマは大好きで何度か見た記憶のある再放送でさえ喜んで観ていました。

しかし、このような生産性のない時間の使い方こそが家計管理の大事なスキル「支出力」の向上を妨げていたのです。

なぜなら、TVとゲームに費やした時間は、生活どころか自分自身に対しても何も生み出してはくれなかったからです。

ただ、時間を漫然と浪費していただけです。

生活の満足度が高まる「時間は有限」思考

子供の頃に「テレビは一時間まで」とか、「見たい番組だけ」なんて親や先生に言われた記憶のある人もいるでしょう。

それは、他に時間を使うと、もっと生活の満足度が高まるという理由だったのです。

確かに、その言葉には続きがありました。

「TVばかり見てないで、外で遊びなさい」

[ゲームばかりしていないで勉強しなさい」

他にも色々な体験ができる時間を、TVやゲームなどにばかりイタズラに費やしてはもったいないというアドバイスだったのです。

時間の使い方でお金の使い方も人生も満足度が変わる

「外出してお金を使うよりも家でテレビ見ていた方が節約になる」と言う人もいますが、これは楽しみの選択肢が少なすぎます。

お金と時間を、お出かけとテレビのみに配分しているからです。

仮にテレビやゲームに費やす時間を毎日一時間減らすと年間で365時間にもなります。

二度と取り戻せない貴重な時間が一日一時間で365時間にもなるのです。

それだけの時間があれば、健康のためのジョギングやヨガ、読書、パッチワークや料理、スキルアップのための勉強などたくさんの事が可能になります。

これからはお金に働いてもらう事も必要ですから、投資の勉強をしておくのも良いでしょう。

お金は有限でしたね。

そのため、お金を上手に配分する「支出力」が大切です。

同じく時間も有限なのです。

ムダ遣いはお金だけではなく、時間にも当てはまります。

貯蓄家計は時間を大事にする

無意識に消費する時間とお金から脱出し、より生活を楽しくするための時間とお金の使い方へ変えていきましょう。

時間の使い方を変えると、物の見方、考え方、行動、習慣などが変わってきます。

先のクレープの例で見たように、時間に対する費用対効果を考えるようになります。

時間を大切にすると、限られたお金を有効に使うことにも意識が及びます。

これが「支出力」を高めてくれるのです。

時間の節約(有効活用)で貯蓄家計へ変身する

食費や日用品費の節約を行ってもなかなか成果が出ないと感じている人は、一度時間の使い方を見直すといいかもしれませんね。

食材の有効活用にとクックパッドを閲覧した流れでlineやネットサーフィンに時間を費やしていないでしょうか。

食費で削った以上の時間の浪費をしている可能性があるかもしれません。