家計管理のコツ ザル家計の脱出は自分と大事な家族を守る
家計管理は、自分と大事な家族を守る武器
家計簿歴35年の家計簿FP(ファイナンシャルプランナー)おおきです。
家計簿、家計のお悩みをたくさんいただきます。
お悩みをいただけるということは改善意向があるケースが多いのでいいのですが、まったく家計に関心のない人もいます。
ザル管理で、かつ家計は赤字。
しかし、家計管理には興味なし(というか、やる気なし)。
とはいえ、家計は苦しくて自転車操業ぎみの赤字。
文字にしてみるとかなり困ったちゃんであることがわかりますね。
このような状態はいち早く脱出しないと、将来のリスクが大きくなってしまいます。
そこで、ザル家計だけど家計管理に全く興味なし(やる気なし)というケースを今回は取り上げてみたいと思います。
家計管理は、弱いものを守ることができる
弊所は家計改善をメインとしています。
その理由は、たった一つです。
「弱いものを守りたい」
お金のないしわ寄せは弱いものに行く
お金のないしわ寄せは、家庭内で弱い立場のものに流れて行きます。
・お金の苦労を一人で抱えるママ
・行き場のないエネルギーをぶつけられる子供
各家庭によって、弱い立場である存在は異なりますが、必ずだれかがその位置にいます。
先に挙げた例を簡単に説明しておきましょう。
お小遣いのないパパ
お小遣いが少ないのではなく、ゼロ。
お小遣いゼロのパパは、ここ最近増えているように感じます。
暑い夏に自販機で缶コーヒーさえも買うことができません。
職場と家の往復です。
お小遣いゼロのパパは高所得者層でも見受けられます。
お金の苦労を一人で抱えるママ
ザル家計であるが故なのですが、家計赤字に一人で悩み自分の貯蓄は家計費に投入しながら、貯蓄が底をつく恐怖と戦っています。
お金を使う罪悪感におびえ、頭の中はいかにお金を工面してやりくるかが占めています。
もう少し収入が多ければいいのにと思うと不満で精神的にイラつきが隠せません。
行き場のないエネルギーをぶつけられる子供
お金のない悩みはパパやママの心を自然と病んでいきます。
余裕のない心は、言葉や態度に出てしまいます。
そして、そのエネルギーの向かい先が子供になることは容易に想像ができます。
教育費の負のスパイラルから脱出
子供に関しては、他にも大きな問題があります。
それは、教育費の準備です。
ザル家計の中には貯蓄することの意味を理解されていない方が多く見受けられます。
少しずつ貯蓄して準備するということを考えてこなかったというものです。
家計(低所得者層)によっては奨学金を利用して負のスパイラルを断ち切ろうと利用することがあります。
このような使い方であれば、親子ともに納得の上で利用することができます。
しかし、家計を整理してみると、教育費を準備していくことのできるケースは決して少なくありません。
ザル家計で貯蓄することなく過ごして、教育費は奨学金で子供に借金を負わせてしまう。
高所得層家計に多い傾向があります。
ザル家計の勘違い
ザル家計はなんとなく生活を送って、結果赤字(将来の貯蓄を含めると黒字である可能性は低いです)という状態です。
家計的に楽ではないにもかかわらず、改善を試みないのはどうしてでしょうか。
家計管理をやる気がないというその理由は人それぞれでしょうが、「何とかなってるし」というワードはよくお聞きします。
この何とかなっているの意味は、生活が回っていることを指しているようです。
多少赤字でも生活に困窮していないのに、わざわざ大変なことをしなくてもいいよねという含みが入っています。
しかし、これは大きな勘違いです。
ザル家計のデメリットは誰に?
お金の管理をしなければ、間違いなく家計は苦しくなります。
ザル家計で生活しているデメリットは家庭内の誰かが負うことになるのです。
先に挙げたように、家計が苦しいからパパのお小遣いなしねとか、毎月赤字で貯金できないからレジャーなんてとんでもないなど、デメリットはたくさんあります。
ザル家計を貫き通すために、誰にどんなデメリットがすでに生じているでしょうか。
また、誰にどんなデメリットが今後生じるでしょうか。
ザル家計は将来が作れない
ザル家計は当然ながら将来が作れません。
計画的に貯蓄する習慣がありませんから、お金が必要になるたびに金策に頭を悩ますことになります。
それでも準備ができればまだいいのですが、できなければそのイベント自体を縮小もしくは諦めることになります。
大きなデメリットですね。
ザル家計であるが故のデメリットは、だれのどのイベントに影響を与えるのでしょうか。
お金は使い方が最も難しい
そもそも家計管理というのは、収入から生活支出をして何とかお金が足りたという状態を目指すものではありません。
収入を将来の貯蓄と現在の生活に適正に配分していくことをいいます。
そして、その配分通りに支出行為がなされているのか家計簿を使ってチェックしていきます。
これを行うことにより、現在の生活だけに無理を強いたり、逆に将来を犠牲にしたりすることを無くします。
言い換えると、ザル家計は生活の満足度が低く、しかも将来にも期待ができません。
ザル家計でいるメリットはありませんから、家計管理を始めてもらえるといいなと思います。
家計簿を学ぶ講座(2級)