年間200万円貯めました!そもそも節約だけでその貯金額って無理でしょ?

そもそもその貯金額って無理でしょ?

家計簿歴35年の家計簿FP(ファイナンシャルプランナー)おおきです。

貯金したいですよね?

どーしたら貯金できるの~~~~ぉ。

そんなお悩みの中で目にする貯金上手なママさんの記事は、心に辛いものがあります。

どうして私は同じように貯金できないのだろう?

ダメ主婦なのかしら。

そんな苦しい悩みを抱えている人は多いものです。

そこで、今回は貯金上手主婦の記事を例にとってある検証をしたいと思います。

 

 

 

 

 

貯金上手主婦の記事を毎日おすすめされる

ニュースアプリはクリックした記事の傾向に合わせて、似たような関連記事をおすすめしてきますよね。

芸能ニュースをクリックすると、芸能ニュースが次々と配信されてきます。

私は工藤静香さんニュースをクリックするので、頻繁に工藤さん記事が配信されてきます。

先日ある節約記事を思わずクリックしてしまいました。

すると、クリックしたくなるキャッチ―な見出しの節約記事がおすすめされ始めました。

しばらく無反応にすればいいのでしょうが、見出しのつけ方上手すぎますからね。

クリックしてしまいますよ、そりゃ。

今回ヒットしたのは、普段の生活を変えずに、コーヒーやアプリでの衝動買いを抑えて貯金○○円達成したという記事です。

年間貯金200万円以上貯めた主婦がいる!

衝動買い控えるだけで貯金できるわけがないなどと、タイトル見てブーブー思いながらも結局記事を読んでみました。

貯金と年収は関係ないとの始まりに、そうそうとうなずきつつ、固まったのが次の文字。

 

年間200万円以上貯めた主婦。

 

・・・・・・・・・・・・

ん?

年間200万円?

ちょっと待て。

普段の生活を変えずに、コーヒーやアプリでの衝動買いを抑えて年間200万円貯められるの??

貯金上手主婦の家計を試算してみよう

年間200万円貯められるのだろうか?

都内在住としてざっと試算してみることにしました。

年収500万円と仮定します。

手取りはざっくり年収の80%で400万円とします。

ボーナス二回で年間80万円。

残額320万円を12カ月で割ると手取り月26万円です。

家族構成を夫婦と小中学生の子供2人の4人家族とします。

月の家計設計はこんな感じでどう?

月の家計設計は以下の通りです。

住居費     10万円

パパ小遣い   1万円

生命保険料   1.5万円

子供2人給食費  1万円

水道光熱費&通信費 4万

食費                   5万円

日用品              0.5万円

床屋美容院 0.5万円(2カ月に一回)

子供小遣い      0.2万円

NHK                0.1万円

 

便宜上、洋服、外食、レジャー等一切無し。

誕生日プレゼントやクリスマス、お年玉無し。

GWも夏休み等長期休暇も一切出かけません。

病気にもなりません。

これで残額2.2万円/月です。

ボーナス全額貯金したとして、年間100万円程度貯まります。

年間100万円しか貯まらない

この試算だと年間100万円しか貯まりません。

衣類やレジャーなど一切省いたにもかかわらず、200万円には手が届きません。

あと100万円どうやって貯金しましょうか。。

よしっ。

住居費を2万2000円に落としてみましょう。

これなら200万円になります!

住居費2万2000円。

都内で家族4人で?

普段の生活を変えずに貯められる金額ですか?

ん〜

貯まるの?

年間200万円…..

普段の生活を変えずに?。

この記事の主婦は、かなりの富裕層じゃない?

記事にある通り確かに貯金と年収は関係ありませんが、貯金可能額と年収は関係があります。

年収300万円の人が年間200万円貯めるとしたら、独身の実家暮らしが前提でないとかなり大変だったりするわけです。

貯金上手主婦の記事は冷静に読む

節約記事は、その人の年収とかスペック情報も欲しいと思います。

コンビニとネット買いやめたら200万円貯まるという家計はどのような条件下なのか知りたいです。

200万円を単純に12等分すると約16万円です。

先の試算条件でのボーナス分80万円を差し引いても月10万円の貯金が必要になります。

ネットマネー記事は情報ではなくお楽しみのお読みもの

別にこういった記事に文句を付けたいわけではありません。

書いてあることを検証もせずに鵜呑みにして「私ってダメ主婦」張りの自己嫌悪に陥らないでねってことです。

かなりみなさん、自分にダメ出し入れてますから。

 

記事通りにできない私はダメな主婦……

貯められない私はダメ主婦。

 

弊所のご相談者さんにもいるからよく分かります。

実際にこの手の冊子をご持参されて「この通りに上手く貯金できません」と訴えます。

情報とエンターテイメントを自分で区別して接触することが大事です。

気軽にあふれんばかりの情報と接触できる時代だからこそ、身に付けていきたいスキルの一つになりますね。