財形は家計簿のどこに書く?家計簿初心者が迷う項目をFPが解説
給料天引きの財形は家計簿のどこに書く?
家計簿歴(もうすぐ)35年の家計簿FP(ファイナンシャルプランナー)おおきです。
家計簿のお悩みをたくさんいただきます。
給料から財形貯蓄が控除されて、その残額が口座に入金される場合は手取り額を収入として記帳すればいいのでしょうか。
それとも、総額で家計簿に記帳して、天引き分も支出項目で記帳するのでしょうか。
どちらの記入方法が家計管理をやりやすくするか今回は考えていきたいと思います。
財形とはなにか?
まず、財形とはなにか?からご説明しましょう。
財形貯蓄とは、資産形成するために、会社に協力してもらって行う貯金のことです。
※ご自身の勤める会社に財形制度があるかどうかは、ご確認ください。
財形貯蓄は、一般財形貯蓄、財形年金貯蓄、財形住宅貯蓄の3つがあります。
メリットは、一定の金額まで非課税(一般財形貯蓄を除く)を受けられることです。
家計管理が苦手な人にとっては、あらかじめ給料天引きで貯金ができる制度として、利用価値は高いでしょう。
会社によっては財形利用者に別途特典を用意しているところもありますね。
家計簿を学ぶ基本講座
天引き分の財形の家計簿記帳はどうするのか?
では、天引きされた財形貯蓄の金額を家計簿のどこに書くのか。という話しに戻りましょう。
結論から先に。
毎月一定額を給料から天引きされるわけですから、特に記入しなくてもいいでしょう。
メモ程度で、どこかに毎月の財形額、または累計を書いておきましょう。
メモしておかないと、財形を行っていることさえ忘れてしまう人もいるからです。
財形が家計を圧迫
すっかり忘れていた財形が過度な貯蓄額であり、家計を圧迫していたという人は実は少なくありません。
財形を行っていることをすっかりと忘れて、手取りが少なくなんか家計が苦しいと相談に来られるケースがあります。
毎月振り込まれる金額しか意識しないので、天引きされていることを忘れてしまうのです。
その結果、財形を行っていること自体も忘れてしまう。
まあ、だからこそ、給料天引きは貯蓄に向くわけですけど。
先取り貯金を成功させるにはこちら。
給料明細が紙ベースでない会社では、財形を行っていることを忘れないように注意が必要ですね。
財形の残高は把握しておく
そう、財形していること自体忘れてしまうのです。
これは、メリットとデメリットがありますね。
メリットは貯まる。
デメリットは、財形の貯蓄額が適正でない場合は家計が圧迫されるということ。
財形への配分が多すぎて、月の家計が赤字。
家計苦しいからと貯蓄を取り崩していては、財形を先取り貯金として利用している意味がなくなってしまいます。
財形を項目作って家計簿に記入する方法はどうだろう
給料を手取り額として家計簿を記入する場合は財形金額はメモで十分でした。
では、給料総額で家計簿に記入するケースはどのように取り扱えばいいのでしょうか。
給料総額を記入する家計簿タイプも確かにあります。
このような場合は、給料総額から社会保険料、住民税などや財形などを先に差し引く記入が必要になります。
家計簿上で手取り額を算出するわけです。
どうしてもこのようなタイプを使用したいというわけでなければ、この手間は省いていいのではないかと私は思います。
私たちが考えていく部分は手取り額でどのようにお金を配分してやりくっていくかですから。
適正な財形利用金額を確認していく
さて、家計の条件は常に一定ではありません。
財形を始めたころは可能であった月の利用金額を捻出することが難しくなることもあります。
子供がいる世帯であれば、年を追うごとに支出が増えていきますよね。
刻々と変化していく家計に対応していくためには、柔軟に対応していく必要があります。
そのためには、財形を行っている目的、積み立て目標金額、使用時期などを考えておくといいでしょう。
適時家計支出やライフプランと調整をすることが可能になります。
家計簿に記帳する収入は手取り額です。