家計簿からムダを探さない

家計簿を見直すってどういうこと?

「家計簿をつけているのに貯まりません」
「家計簿はつけっぱなしで、どう活用していいのかわかりません」

このようなお声を頂戴します。

ネットで検索すると、多くのFPが、家計簿を見直しましょう。
と、家計指南されています。

なぜ?

果たして家計簿を見直すとは、一体どういうことなのか考えてみたいと思います。

生存するための食費以外はムダである

市販の家計簿では、月の初めに固定費や変動費を記入します。

収入からそれらを差し引いた残額が、手許でやりくる食費や日用品などのやりくり費となります。

毎日記入するのは、やりくり費の支出ですよね。

家計簿の見直しとは、ほとんどの場合、このやりくり費部分のムダ探しを指しています。
支出の中にムダなものを探して、自身で購買行動を抑制しようというもの。

過去に購入した品を適切な購買か否かで振り分けていく作業が家計簿の見直しと捉えられます。

ムダな買い物はダメなのか?

ここで、もう一つ考えておきましょう。

ムダな買い物とはどのような定義になるでしょうか。

頻繁に目にする例示では、お菓子やジュースなどの嗜好品、スタバなどのカフェ代。
食費が多いでしょうかね。

ある家計簿講座では、購入店名を書くように指南されていました。

その理由は、購入店名を書くことによって、購買活動が分かり、支出抑制に繋げることができるからだそうです。

ムダをとことん回避する?

パン屋さんでパン購入が多い人は、パン屋さんに行かないように道を変えましょう。

コンビニを多用している人は、コンビニでの購入をやめましょう。

そこにムダがあるから。

このようなアドバイスでした。

生存するための三食にかかる必要最低限のコスト以外はムダである。
このように解釈できてしまいます。

なんだか生活が楽しくないですね。

家計簿からムダを探す行為は修行に近い

家計簿に記入するメイン項目は、支出です。

収入は、給料日に1回だけ。
ダブルインカムであれば、2回かもしれません。

収入と支出は、プラスとマイナスで表すなら、家計にとって収入がプラス、支出がマイナスです。
と、いうことは、毎日マイナス事項を家計簿に記入し続けているわけです。

そのうえ、そのマイナス事項を振り返って、さらにマイナス部分を洗い出すことが、前述のムダ探しです。

ダメダメの反省は辛い

この行為は、いつも日記に例えてお伝えしています。

日記に書く内容を、自分の嫌なところにしましょう。
毎日自分の嫌な部分を書き続けて、一カ月後に、最も嫌な部分を検証しましょうと、言われているようなものです。

辛くないですか?

家計簿からのムダ探しを行うと、衝動を抑えきれずに買ってしまったポッキーを食べながら、罪悪感にさいなまれることになりかねません。

せっかくのお菓子ですから、心にもお口にも美味しくいただきたいですよね。

現実的なやりくり費を算出してその枠内で好きなものを買う

そもそも、食費などで家計をコントロールしようと思う部分にムリがあります。
収入から固定費と変動費を差し引いた残額のやりくり費が、現実的な金額かどうか不明だからです。

仮に、どう頑張ってもやりくり費が月10万円かかる家計があったとしましょう。

しかし、収入から諸々差し引いて、やりくり費に回せる金額が毎月6万円~7万円であれば、すでに3、4万円のムリが生じているのです。

この状態で、いくらムダを探してコストカットしようとしても、辛い作業にしかなりません。

やりくり費は妥当ですか

わが家の適正なやりくり費を検証しましょう。

食費などの手許の現金でなんとか収支バランスを調節しようとする前に、やりくり費の検証が先です。

現実的なやりくり費が10万円であると算出され、その金額が実際に確保できたのであれば、10万円の範囲内で自由に使えばいいのです。
お菓子を買おうが、パン屋さんでパンを買おうが自由です。

支出の内容はさほど問題にはなりません

家計管理のルールは一つ

ルールはたった一つ。
10万円以内で賄うこと。

家計簿は、10万円で支出が収まるように目安として使用すれば十分なのです。

このような家計管理を行うには、家計をしっかりと組み立てて検証する必要があります。
その際に役立つのが、収入の範囲内で将来の貯蓄を含めた支出を賄うピザカット方式です。

ピザカット方式の詳細は、拙著「超・家計簿術」をご参照ください。