贅沢していないのに貯まらない病は深刻

贅沢していないのに家計は苦しい

このようなお悩みは大変多いものです。

弊所の相談において、みなさんが口を揃えたようにおっしゃるのが、これ。

「洋服だって、全部ユニクロなんですよ。贅沢していません」

贅沢とはなにか?

どうやら、ユニクロは節約の代名詞になっている様子。

まあ、ユニクロ云々は置いておくとして、節約しているオーラを全身で放っている方の生活は、本当に贅沢ではないのでしょうか。

贅沢とは、そもそもどういうことを指すのでしょう。

贅沢を検索すると、次のように書かれていました。

必要な程度を超えて、物事に金銭や物などを使うこと
・限度やふさわしい程度を超えること
・豪華であること、高級なさま

やっぱり贅沢はしていない?

私たちが普段持っている【贅沢】という言葉のイメージと大きくかけ離れてはいないと思います。

と、いうことは、

・少しでも支出コストを抑えている、もしくは抑えようと意識している

・高級品は購入していない

・欲しいものを買わないで色々我慢している

・少なからず節約している

だから、贅沢はしていない

こんな感覚でいるのかなと推測します。

家計の贅沢とはどのレベル?

次に家計においての贅沢を考えてみましょう。

もちろん、前述の贅沢の定義と相違ないのですが、それだけではないことは明白です。

と、いうのも、贅沢していないのに家計は苦しいという現状を抱えているからです。

贅沢をしていないから家計は苦しくない

こうでなければおかしいのです。

しかし、実際は、贅沢していないのに、家計は苦しいのです。

では、どこで両者に食い違いが生じてしまっているのでしょうか。

日本人の中流意識

日本人の生活レベル感は、長い間ほとんど変わることなく「中流」がトップです。

わが家は普通である。

と、ほとんどの人が考えています。

これは、昭和39年からほぼ変化ないようです。

生活レベルを5段階、上、中の上、中の中、中の小、下に分けた意識調査の結果は次の通りです。

表をご覧になってください。

中の上、中の中、中の下を合算すると、わが家はふつーと感じている人が約93%になります。

中の中だけでも58%です。

中流意識がいかに強いか見て取れます。

松竹梅じゃないですけど、まあ、真ん中である中の中を選びたくなる気持ちもわかる気はしますが。

※国民生活に関する世論調査の概要 内閣府政府広報室 より筆者が作成

みんなと同じ普通の生活の幻想

さて、その中流意識ですが、本当に中流なのでしょうか。

所得の中央値から考えてみたいと思います。

平成10年と平成30年で比較してみました。

平成10年では506万円であったのに対し、平成30年では423万円です。

83万円も減少しています。

 

 

 

 

所得500万円以下の世帯が約12%も増加しています。

※国民生活基礎調査の概況 厚生労働省より筆者が作成

しかし、意識はわが家はフツーの中流家庭なのです。

みんなで落ちればわからない

中流意識を持った人の所得が、みんな下がれば感覚はフツーのままです。

その代わり、フツーのゾーンそのものが下降しているといえるでしょう。

家計管理に無理が生じる

そのような状況の中で、中流意識のまま家計をやりくろうとすれば、やはり無理が生じます。

例えば、スマホ。

現在は子供も含めて一人一台所有傾向が大きいアイテムです。

みんなそうだから。

わが家だってそれくらいフツーだよね。

そんな意識が家計を圧迫していきますよね。

車だってないと不便だし、みんな持ってるから同じく中流のわが家だって所有できるよね?

マイホームもみんな買ってるぅぅ。

家計は恐ろしく無理が生じているかもしれません。

家計管理のコツは収入の範囲内での支出の組み立て

では、もう一度考えてみましょう。

贅沢って何でしょうか?

家計を管理するコツはたった一つです。

収入の範囲内で将来必要となる貯蓄も含めた支出を賄うこと。

どれだけ節約しても、贅沢していないと思っていても、収入を超えた支出であればそれは贅沢となるかもしれません。

無意識に贅沢を増加させる家計設計を変える

収入に見合った支出であるか否かのジャッジは、家計の管理方法を変えると発見しやすくなります。

現状の家計をピザカット方式に変えればいいのです。

どういうことかというと、ほとんどの家計は支出積み重ね方式で出来上がっています。

住居費をベースに支出をどんどん追加してできた家計

あれもこれも、必要だから家計支出が増えたわけです。

支出を合計して、収入と比べるとお金が足りないから何か節約しよう。

このような形で出来上がっています。

この状態で何をカットできるのか判断することは大変難しいといえるでしょう。

なぜなら、中流家計のわが家にフツーだと思われる支出で構成されているからです。

そのため、収入を増やして何とか支出を賄おうと頑張ってしまうのです。

考え方を変える

これをピザカット方式に変えてみます。

わが家の家計を一枚のピザ円と仮定して、支出を記入しながらお金を割り振ってみましょう。

収入の範囲で将来の貯蓄も含めた支出を振り分けます

現状赤字家計であれば、振り分けられなくなるでしょう。

お金(収入)が足りないのですから。

その時点で、現在の生活が収入に比して贅沢であると気が付きます。

どんなに毎日の生活で節約していようとも、収入以上の支出があれば家計は赤字です。

その赤字分をまだまだ節約で凌ごうとしても無理があります。

だから、節約しても家計は苦しいし、贅沢していないのに家計が回らないという状態になるのです。

身の丈以上を数字で把握する

収入の範囲内で収まらない支出は身の丈以上の生活水準になっています。

住居費がピザ円の半分を占めてるなど、わが家を圧迫している項目がはっきりと把握できます。

一度、家計を整理して、収入の範囲で支出を割り振ってみるといいでしょう。

その時に、割り振れない金額がいくらあるのかも確認しておくといいですね。

この割り振れない金額をどのように処理していくのか?を考えることが大変大事になります。

目先の節約だけでは解決しない問題であれば、家計を改善していくことになります。

とはいえ、家計簿の数字が基礎

ピザ円を作るにしても、わが家の支出金額を知らなければ話になりません。

まずは、家計簿をつけて、支出を把握することからスタートするといいでしょう。