家計簿は目的に沿って使うと効果的なアイテム。効果のないことを組み込むと挫折しやすい

どのような家計簿があればいいのか?
家計簿の機能として、何を組み込めばいいのか?

2019年6月29日に開催の家計簿ソフト講習会で議題に上がっていました。

参加FPからは次のような声がありました。
食費など収入に対する支出の割合が欲しい。
ヒアリング時に確認する費目をしっかりと作っておきたい
(住居費など、食費など、交際費など、教育費など、その他)

これらを考えていくまえに、まず確認しておきたいことがあります。
それは、目的を達成させるために使うアイテムが家計簿だということです。

前者を考えてみましょう。
各支出項目の収入に対する割合を算出すると、どのような目的がどう達成されるのでしょうか。

割合を確認することで、収入に比して、交際費が大きいから気を付けよう。
もしくは、
平均値とわが家の支出割合を比べて、平均に近づけるように家計を考えるのでしょうかね。

よその家の食費額を気にされる人は多いものです。
「みなさんの食費はどのくらいなのでしょうか」と。
同じくらいの金額であれば安心し、そうでなければ、家計の苦しさの原因を一手に食費が担うことになります。

よその家や平均値を気にすることはやめましょうよ。
もちろん、興味でデータを見るのは構わないと思います。
しかし、わが家の家計を見直すときに、よそ様の数字を持ってきても何の役にも立ちません。
むしろ、邪魔です。

どことも比較しないのであれば、収入に対する各支出項目の割合は不要ではないかと。
わが家だけの数字目安として使うために算出するのであれば、どのように使いましょうか。
交際費は8%と予算決めして、それを超えないように管理するとかでしょうか。

仮に交際費8%、交通費5%、食費30%と予算決めをして、
交際費10%、交通費4%、食費28%の実支出だった場合は、「交際費使いすぎた!」と思うのですよね。
来月は交際費を減らそう。
こう反省します。きっと。

うちの相談者さんで、このような割合の数字に悩まされた人がいました。
ある本に書かれていた予算分けを行っていたのです。
その予算分けは、収入に対して各項目を%で表示していたようです。

「どうしても食費がここに書かれているパーセンテージにおさまりません。どうしたらいいでしょうか」

その本を拝見はしていないのですが、あくまでも推測で、こう思うのです。
その本自体では、必ずそうしろと指南しているわけではないと。
このくらいの目安で費目ごとの予算を立てておくと赤字家計にはなりませんよ。
という感じでしょうか。

その方は、黒字家計で、貯蓄も心配なし。
ただ、食費が推奨されていた予算で賄えないという状態でした。
しかし、どうしても数字がインパクト大きくて一人で歩いてきちゃうんですよね。

食費の金額に全く問題ありませんよ。
と、いうことで安心いただきました。

家計管理を一言でいえば、収入の範囲内で将来の貯蓄をも含めた支出を賄うこと。
これができれば問題ないわけです。

この課題を解決するために支出項目ごとの割合を算出する必要性は、個人的には、ほぼないと考えます。
大切なのは、細かい割合よりも、トータルバランス。

例えば、使えるお金が10万円あるとしましょう。
Aさんは、食費8万円、日用品等その他2万円。
Bさんは、食費4万円、日用品等その他1万円、洋服代5万円
Cさんは、食費3万円、日用品等その他1万円、外食費6万円

何にいくら使おうがそれは個人の自由。
外食費はムダに扱われますが、それが生きがいなら別にいいわけですよ、外食三昧でも。
ルールはたった一つです。
使っていいお金の中で支出をすべて賄うこと。
そのためには、使っていいお金の算出が大事になります。
この部分は、慎重に行いましょう。

家計管理手法など詳細は拙著【超・家計簿術】を参照ください。