老後の生活費はいくら準備すればいい?不安を解消するための確認事項2つ

老後の生活費の漠然とした不安の解消は見える化するしかない

家計簿歴35年の家計簿FP(ファイナンシャルプランナー)おおきです。

老後の生活費は年金だけでは不安だと感じていませんか。

まだ先の老後の生活といってもなかなか時間がわかずに、漠然とした不安を抱えていたりしますよね。

しかし、不安は見える化しないと解決できません。

安心して老後の生活を送るためには、今何をすればいいのか?いくら貯蓄があればいいのか?老後の生活費はいくらなのか?そんなことを明確にしてみるといいでしょう。

 

 

 

不安な老後の生活費への対策

老後の生活不安。

公的年金だけでは老後の生活費が不足し、その平均額が2,000万円程度と先日から報道されています。

これは、金融審議会の市場ワーキング・グループ報告書

「高齢社会における資産形成・管理」が、令和元年6月3日に発表されたことによるものです。

この報告書は、常に多くのFP(ファイナンシャル・プランナー)が警鐘しているような内容がまとめられています。

長生きリスクは生活費を管理してリスクヘッジする

ものすごく簡単に言えば、長生きはお金がかかるから、どう工面していくのか早い段階から考えようよ。ということです。

さらに、私たちFPのようなコンサルティングなど活用して家計管理を行っていってくださいね。

ということも書かれています。

平易な文章でまとまられているので、ご興味のある人は、一度読んでみるといいかと思います。

老後の生活費の問題は、今の問題を問題と捉えることが大切

さて、

 

・お金のこと考えたことない

・貯蓄ゼロ

・退職後まで住宅論の返済がある

・クレジットカードを利用して、何とか家計が回ってる感じ

 

このような状態の人が、別件で相談に来て家計管理を行うことになるケースが弊所ではわりあい多くみられます。

例えば、金融機関で勧められた金融商品を選べずに困っているとか、生命保険を見直したいなどの相談での来所です。

ほとんどの人が、老後の生活は不安だけれどといいつつ、特に大きく危機感は抱いていないご様子。

そのため、家計管理において特に見直す必要性も考えたことがないわけです。

いえね、こちらからすると、このままじゃ、まずいよね?と思うご家庭ほど、ご自身たちが将来に感じる不安が小さいのです。

何とかなるよ。

こんな思考が大きく占めていることが感じ取れます。

現役世代しか老後の生活費の準備はできない

極端な例ですが、80歳近くまで10万円超の住宅ローン(ボーナス併用返済)を抱えていても、危機感がありません。

「80歳前に俺、死んじゃうから、団信でチャラでしょ。」

そんな感覚。

このようなギャンブル状態から脱出するには、まず、将来を具体化することがポイントです。

漠然としすぎていて、不安にすらならないものを少しづつでいいから、形にしていきましょう。

人は実際にその時になってみないと、経験してみないと、具体的に考えることは難しいのかもしれません。

とはいえ、働けるうちしか貯蓄はできないでしょうから、早々に考えていく必要があります。

 

老後の生活費は赤字

高齢社会における資産形成・管理によれば、毎月の老後の生活赤字は約5万円となっています。

夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯のデータです。

この月赤字5万円を補うために、2,000万円程度の貯蓄が必要になるというものです。

収入の範囲内で支出が賄いきれないがために貯蓄を取り崩して生活していくというイメージになります。

え?2,000万円も貯蓄が必要なの?と慌てないでくださいね。

これは、月5万円の赤字世帯のお話です。

ということは、赤字額が少なければ、また、同等の赤字が発生したとしても貯蓄(退職金を含む)があればこれから準備していく内容が変わってくるのです。

退職金や年金を確認

老後の生活に大きな影響を与えるであろう退職金の金額を把握されていますでしょうか。

退職金額を知らない人は多く見受けられます。

漠然とこれくらいだろうと考えていると大変怖いかなと思います。

弊所の相談者さんでこんなケースがありました。

退職金は多くないだろうけれども少なくもないだろう。

1,000万円程度はあるのではないかとおっしゃるので、実際に確認してもらったところかなり心細い金額でした。

早いうちに確認しておくと対応ができますから、もし把握されていないようであれば確認しておくといいでしょう。50歳代であれば、年金額も確認しておきましょう。

年金は老後の月の生活費収入となる財源です。

この金額で支出が賄えれば、赤字想定のまとまった貯蓄の必要性が低くなります。

入り額を知らずに、支出を考えることは難しすぎます。なぜなら、収入の範囲内で支出を賄うのがセオリーだからです。

老後の生活費の収支確認は大事

年金額で月の入りを確認したら、月の支出を想定しましょう。

月の支出額といわれても、老後時代の生活費がいくらかかるのかさっぱりとわかりませんというお声が聞こえてきそうですね。

確かに、その年齢にならないと正確にはわかりませんが、おおよその目安を把握することは可能です。

どのように算出するのか簡単にご紹介しますね。

まず、現在の家計収支を用意してください。

 

え?
家計簿つけてないけど!と焦った方はこちらをどうぞ。

家計簿の書き方のコツ。初心者が挫折しない基本の書き方を13分でマスターする

 

現在の家計収支をもとに退職時点と年金支給年齢65歳時点での家計を想像してみます。

60歳時点の家計簿を作ってみましょう。

手順は以下の通りです。

老後の生活費をイメージする

現在の家計支出の中から60歳時点には存在しない支出をカットします。

あらたに60歳時点で発生しそうな支出を追加します。

これで、60歳時点の家計簿が出来上がりました。

収入の範囲内で賄えそうでしょうか。

65歳の家計簿を同じように作成してみましょう。

食費は減るけど医療費は上がるかも。

レジャーは外食くらいかしら。

など、わが家のライフスタイルに合わせて微調整を行えばさらに精度は増しますね。

今からできる老後資金の準備

わが家の老後の生活費がイメージ着いたら、何を準備していけばいいのかわかりますよね。

漠然としていることは考えても答えが出にくいものです。

少しでも明確にしてその答えを導き出していきましょう。

今回は老後の生活費の準備に年金と退職金の金額を確認することをお伝えしました。

さらに一歩進んで、現状の家計から老後のの家計をイメージしました。

ぜひ、実際に取り組んでもらえたらと思います。