家計簿の項目を固定費・変動費・やりくり費に分類すると貯まる家計に変わる!

家計簿は固定費・変動費・やりくり費の3つの項目に分類

家計簿歴35年の家計簿FP(ファイナンシャルプランナー)おおきです。

家計簿のお悩みをたくさんいただきます。

家計簿を拝見する機会も多く、見づらい家計簿は貯蓄ができていないと感じています。

見づらい家計簿とは、支出が分類の定義に沿ってされていない家計簿を指します。

今回は家計簿をすっきりと眺められ貯蓄家計になるように、家計簿の支出項目の分類方法を考えていこうと思います。

 

家計簿の書き方のコツ

 

 

家計簿の書き方のポイントは、やりくり費をすっきりさせること

家計管理をする上で知っておいて欲しいことがあります。

それは、家計支出全体を3つに分けるということです。

この分け方をしっかりとマスターしておかないと、2つのデメリットが生じます。

まずは、家計の見直しが大変になります。

家計の持つ問題点が見えにくくなるからです。

次に、家計管理そのものがやりづらくなります。

これは、固定費、変動費を一定化して、やりくり費を算出する家計システムが機能しないためです。

そのため、やりくり費に他の支出が混在していると家計が設計しにくいのです。

どういうことか見ていきましょう。

家計支出を3つ(固定費、変動費、やりくり費)に分類する

家計支出は次の3つに分けます。

 

・固定費

・変動費

・やりくり費

 

支出をこのように固定費、変動費、やりくり費の3つに分けるのは、家計をシステム化する上で大変重要です。

ほとんどの人は毎日仕事や家事育児に忙しいものです。

お金のことばかり考えていられませんよね。

そこで、家計を仕組み化してしまってお金のことを考える時間を減らすために必要なのが、この分類なのです。

きちんと家計支出の費目分類ができると、家計をコントロールするために何をすればいいのか把握できるので、貯まる家計に変わっていきます。

次は、各費目を具体的にどう分類するのかを見ていきましょう。
 

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家計支出を固定費、変動費、やりくり費に分ける具体例

実際の費目例で固定費、変動費、やりくり費の分け方を見ていきましょう。

固定費

これは、毎月同額の支出があるものです。

例えば、住居費、駐車場費、新聞代、授業料、小遣い、自治会費など。

先取り貯金や特別費などの積み立てもここにはいります。

 

 

 

変動費

これは、毎月支出があるものの、金額に変動がある費目です。

例えば、水道光熱費、ガソリン代、携帯電話代などの通信費など。

 

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※固定費と変動費の分類に迷ったら、毎月一定額の支出か、毎月支出するけど金額の変動はあるのかで、判断してみてください。

やりくり費

これは上記以外の生活費で、手許でやりくるような支出です。

例えば、食費、日用品費、医療費、交通費、交際費など。

 

やりくり費の金額に無理がありませんか?

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家計の見直しに支出項目の分類は役に立つ

家計簿を長くつけていて、見直し方がわからないという人の多くは固定費、変動費、やりくり費の分類ができていません。

そのため、固定費を見直す必要があるのか、変動費なのか、はたまたやりくり費部分なのか判断がつかないのです。

すると、なんとなく目についた費目の支出カットをもくろんでしまいます。

大方その役割を担うのが「食費」もしくは「水道光熱費」です。

しかし、食費や水道光熱費削減の必要があるのか否かは家計全体とのバランスによります。

家計の見直しは、家計支出を分類して全体を眺めてみないと判断がつかないのです。

 

食費、日用品費、その他に分類やりくり費は、費目を多く分類しすぎ!
もっと楽に効率的に家計管理をしていきましょう。

家計簿の項目の決め方。基本費目はこの3つ

 

固定費・変動費・やりくり費への分類の基準

固定費・変動費・やりくり費への分類の基準を再度確認しておきましょう。

毎月一定額の支出があれば固定費です。

毎月金額変動があるもののコンスタントに支払いの発生するものは変動費です。

食費など手許でやりくるお金がやりくり費でしたね。

家計の整理上、やりくり費に固定費や変動費が混在していると非常にわかりずらくなります。

繰り返しになりますが、固定費、変動費、やりくり費がきちんと分類されていない家計簿は貯まらない家計の典型的な特徴です。

やりくり費の中に固定費である費目もある

ちなみに、やりくり費に関しても3つに分類しましょう。

やりくり費は、食費、日用品費、その他です。

先に例示した医療費、交通費、交際費などはその他に分類します。

このような費目でも毎月一定額の支出がある項目であれば固定費に計上しておくといいでしょう。

やりくり費は現金で払うか否かで判断しない

その他にもやりくり費の中に混在してしまう固定費があります。

やりくり費で賄う支出を「やりくり費のみ」にすっきりとさせることで、家計が分かりやすくなります。

言い換えれば、貯められない多くの人の家計簿は、このやりくり費への各費目への振り分け定義があやふやです。

その原因は、現金で支出するか否かで判断していることです。

仮に食費や諸々で使えるお金が月10万円だとしましょう。

これをやりくり費としますね。

この10万円の中に、現金で毎月払う習い事代や会費などが含まれていたらそれを差し引いて、手許で使える食費などのお金を算出する必要があります。

現金で払うか否かで判断してやりくり費に入れてしまうと、グループ(固定費、変動費、やりくり費)の異なる支出が混在してしまいわかりにくくなります。

現金で払おうが毎月一定額支出があるのであれば固定費に分類しましょう。

袋分け家計簿を行っている人にこのタイプの勘違いが多いように思います。

固定費・変動費・やりくり費に分類してゾーンの比重を確認する

固定費、変動費、やりくり費のどの部分にわが家は問題が生じて家計を圧迫しているのだろうかという検証をするには、この3つに家計費目を分類していないと非常に判断しずらくなります。

固定費が膨れ上がりすぎて、やりくり費を圧迫していませんか?

逆に、固定費は家計の全体比で高くないのに、やりくり費が膨れ上がっていたりしませんか?

しっかりと3固定費、変動費、やりくり費の3分野に支出を分けてわが家の家計を俯瞰してみてください。

闇雲に節約するより、よほど家計改善効果は高いですよ。